電着塗料のパイオニア 神東塗料 電着塗料のパイオニア 神東塗料

当社は日本で初めて自動車の電着塗装量産ラインの
立上げに成功しました。
それ以降、国内外で電着塗料のパイオニアとして
多くの電着ラインの立上げに関与してきました。
電着塗装は工業用塗装の手法の中でも塗膜性能に加え、
経済性・作業性・安全性に優れた塗装方法です。

電着塗装とは?
電着塗装の特長
塗装方法設備
導入方法・導入後の運用
よくあるご質問
お問い合わせ

電着塗装とは?

電着塗装とは、被塗物を塗料に浸漬させた後、直流電気を流すことで塗料粒子を被塗物に電気泳動・析出させる塗装方法です。原理としては電気メッキと同じですが、異なる点としては、金属ではなくて樹脂が被塗物に析出されます。塗料粒子が+(プラス)に荷電しているのはカチオン電着、また、塗料粒子がー(マイナス)に荷電しているのはアニオン電着となります。
■電着塗装が使用されている主な製品
  • 乗り物:自動車、トラック、特装車、建設機械、農業機械
  • 建物 :建材、サッシ、排気口
  • 家具 :鋼製家具、ラック、本棚
  • その他:配電盤、発電機、照明器具、ホームドア、マンホール
電着塗装とは?

電着塗装の特長

電着塗装は前処理~焼付工程までの自動化が可能で連続生産にも適しています。また、奥まった箇所への塗装による品質の高さの他、塗料ロスが少ない事や塗料自体の環境負荷の低さも注目を集めています。

高つきまわり性及び
高防錆性の付与が可能

高つきまわり性及び高防錆性の付与が可能
複雑な形状・構造にも薄膜で均一な塗膜が得られます。
(合わせ目、内面、端面の防錆性が向上します。)

熟練技術が
不要

熟練技術が不要
全自動化や大量生産が可能です。また、塗膜厚の調整が容易で塗装者の技術に左右されない塗装管理も可能です。

効率的&無駄のない塗装で
生産力アップ&低コストを実現

効率的&無駄のない塗装で生産力アップ&低コストを実現
塗料回収システムにより塗料ロスを減らします。一般的に塗料回収効率は95%以上となります。

環境・作業現場の
安全を守る塗料が使用可能

環境・作業現場の安全を守る塗料が使用可能
水溶性塗料の為、火災の危険性がありません。また、低VOC(揮発性有機化合物)で環境にやさしいです。

電着塗装の
塗装方法・設備

電着塗装の塗装方法・設備 電着塗装の塗装方法・設備
塗装工程を再生する
前処理工程を経てきた被塗物は電着塗装工程で塗膜が析出します。その後、水洗工程で余分な塗料を洗い流し、焼付工程で熱硬化反応が生じ、強靭な塗膜となります。

前処理(脱脂・表面処理)

表面処理は鉄鋼や亜鉛などの金属表面にリン酸亜鉛やジルコニウムなどの金属塩の薄い皮膜を生成させる処理。表面処理を施すことで塗膜との密着性が向上し、製品の防錆性が向上します。

塗装(電着塗装処理)

塗料に直流電流を流して樹脂の持つ電荷とは逆の電極に移動する性質を利用して塗装する塗装方法。防錆性・耐薬品性に優れ、主に下塗り塗装に多く使用されます。

水洗

電着塗装後の被塗物に付着した余分な塗料を洗い流す工程。洗い流された塗料は、塗料回収システムにより、電着塗料タンクへ戻り回収効率を向上させます。

焼付

電着塗料は、熱硬化タイプである為、この工程により加熱して塗膜を硬化させるのと同時に被塗物に付着した水などの揮発成分を飛ばすことで塗装は完了します。

神東塗料へ電着塗装を
ご相談いただくメリット

当社は協力会社と提携し、電着塗装の設備導入から設置、塗料の手配、設備導入後の管理まで一貫してサポートします。
協力会社と提携し、塗装設備から前処理、運用保守までまとめて検討が可能
協力会社と提携し、塗装設備から前処理、運用保守までまとめて検討が可能
運用開始後のトラブルにも連携して対応、速やかな対策が可能
運用開始後のトラブルにも連携して対応、速やかな対策が可能
お客様のニーズを聴取し、より高品質・低コストを追求するご提案を継続
お客様のニーズを聴取し、より高品質・低コストを追求するご提案を継続

電着塗装の
導入方法・導入後の運用

  • ヒアリング
  • ご提案
  • お見積り
  • ご契約
  • 塗装立上げ
  • フォロー
当社ではヒアリングから塗装立上げ後フォローを一連の流れでサポートします。
ヒアリング
被塗物の種類・大きさや生産量・材質の確認を行います。また、必要な塗膜性能や塗膜色相・光沢及びライン立上げ予定時期等について聴取します。
ご提案
お客様の要望に適した塗料についてご提案を行います。
お見積り
塗装立上げに必要な初期建浴塗料(イニシャルコスト)と日々の生産に必要な補給塗料(ランニングコスト)の見積りを提出します。
ご契約
売買契約書の締結を行います。
塗装立上げ
電着塗料の初期建浴に立会い、遅滞ない立上げに協力します。
フォロー
本生産に移行しても電着塗料の管理や付帯設備の管理のサポートを行います。
電着塗料についてのお問い合わせ・ご購入希望も承っております。

よくあるご質問

電着塗料について

電着塗料のメリット、デメリットは?
熟練技術不要で均一膜厚での塗装が可能であり、他塗装方法では塗装が難しい複雑な形状も塗装可能です。
ただし、多色対応や少量生産には向いておりません。
焼付温度範囲、マップは?
製品によって異なりますので、お問い合わせください。
調色はできますか?
貴社での使用量や色相によっては、対応可能です。
屋外で使用する製品に塗装したいのですが、電着のみでも耐候性はありますか?
耐候性の付与している製品もございます。ご要求性能によりご提案させていただきます。
なぜ、電着塗料が高防錆性コーティングとして選定されるのですか?
他の塗装系で十分な塗膜を得ることが出来ない狭隘部(キョウアイブ)等に対して安定的に塗膜を形成出来ることからワーク全体に安定的な防錆性を付与できるからです。
電着塗膜を絶縁コーティング用途で適用可能ですか?
要求性能と合否判定方法によっては適用可能です。

塗装について

電着塗装業者紹介依頼は可能ですか?
必要性能やご希望の立地条件により、弊社品塗装業者 様をご紹介可能です。
スプレーガンで塗装できますか?
出来ません。Dip処理を前提とする専用設備が必要です。
木材、プラスチックへの塗装は可能ですか?
原則、電気を通す部材のみ塗装可能です。導通可能なエンジニアリングプラスチック等は対応できる可能性があります。
電着塗膜の上に粉体塗料・溶剤塗料は塗装可能ですか?
可能です。ご要求性能によってご提案させていただきます。
電着塗膜の上に塗装する際、素地調整必要ですか?
原則必要ありませんが、塗膜の状況によっては必要です。都度ご相談ください。
どんな形の被塗物にでも塗装できますか?
様々な形状に対応可能ですが、袋構造物に対してはDip処理由来のエアーポケット対策や持ち出し対策が必要となります。又、長尺パイプの内面は導通しないため、導通用の穴や補助電極が必要となります。
塗膜厚の調整は可能ですか?
主に塗装電圧で調整可能です。なお、最大塗膜厚は塗料種により異なります。
アルマイトアルミ材へカチオン電着を塗装できますか?
塗装自体はできますが、アルマイト自体を侵す傾向があり、適していません。
マグネシウム材へカチオン電着を塗装できますか?
実績もあり可能です。ただし、塗装量によりMgイオンの溶出量には留意する必要があります。
現在の電着塗料でアルミがうまく塗装できません。
低ターン由来の塗料劣化が影響しているケースが多いです。劣化物の除去方法については当社へお問い合わせください。
鋳物に対して電着塗装できますか?
可能です。ただし、鋳物肌(凹凸)に追従する電着塗料種を選定いただく必要があります。

設備・前処理について

設備メーカーは紹介できますか?
可能です。貴社が塗装検討している部材等の情報が必要です。
パイプ内面を電着塗料でコーティングしたいです。
可能ですか?
開口部の大きさとパイプの長さにより出来る場合と出来ない場合があります。長尺材は導通用の穴や補助電極が必要です。
シリコンキャップマスキングの使用は可能ですか?
シリコンキャップにより適用可否が異なります。事前に送付いただくことで合否判定が可能です。メーカーや種類が同じでも品番が異なると結果は異なります。適合しない場合はシリコンハジキ不良を誘発します。
現在の電着塗料でハジキが出ます。
どうすれば改善しますか?
ワーク下面に発生している場合は油ハジキの可能性が高いです。油分吸着フィルターを用いて浴液中の油分を除去することで解消します。側面も発生している場合はシリコンハジキの可能性が高く、発生要因の除去と持ち出し塗装が基本的な対応となります。
極液にぶよぶよしたものが漂っています。何でしょうか?
バクテリアの死骸と思われます。死骸によりホースが詰まると中和剤除去が阻害されますので、清掃対応や効果的な薬剤の投入をお願いします。
水洗工程を全てDIP工程で対応可能ですか?
原則SPRAY工程が必要です。ワークの形状により適用工程個所を選定します。
化成処理の種類もアドバイスいただけますか?
ご提案及び化成処理メーカーのご紹介が可能です。
化成処理により性能差は変わりますか 一番良いのは?
性能差はございますが、それぞれにメリット・デメリットございますので一概に何が一番良いという回答は難しいです。
定期交換が必要な設備、副資材はありますか?
電着塗装特有のものとしては循環フィルター、UFフィルター、隔膜電極等が挙げられます。
メッキ用の整流器は流用できますか?
原則不可です。電圧、電流、リップルの仕様が異なるからです。適正な電圧仕様、処理面積に応じた電流仕様、高精度のリップル率が必要です。詳細はお問合せください。
NV(加熱残分)測定の為に必要な機器は何ですか?
小型の電気熱風乾燥炉、アルミ皿、スポイト、電子天秤が必要です。
設備の代表的な点検項目を教えてください。
循環フィルターの差圧、UF透過量、UFフィルター原液差圧若しくは流量が挙げられます。

導入前・導入後について

NV単価の計算方法が知りたいです。
製品単価÷製品容量÷NV比率=NV単価(円/kg-solid)となります。
塗装平米辺りの塗料使用量が知りたいです。
膜厚(μm)×塗膜比重÷回収効率÷加熱減量=NV使用量(g/m²)となります。
ライン塗料の管理方法は?
NV測定結果に基づいて、塗料槽へ必要量補給塗料にて補給いただきます。
ターンオーバーとは?
1ヵ月間での浴液中NV重量に対する補給総NV重量比率です。
素材エッジ部の防錆性を向上できますか?
塗料種や後添加剤の選定により可能です。
補給塗料の投入方法は?
ケースバイケースですが、小型ダイヤフラムポンプを用いてオーバーフロー槽に投入します。2液の場合はそれぞれが直接混合しないように純水フラッシングが必要です。

困ったときは
神東塗料へ!

導入のための準備や設備の検討、選ぶべき機能・塗料など、少しでも不明な点があれば神東塗料へご相談ください。塗料の事だけでなく、設備の紹介や導入前後のサポートまで徹底して皆さんのお悩みにお応えします。

お問い合わせ